ディープラーニングでピンボケ修正

↓の続きで、写真への応用例。ディープラーニングでピンボケを修正しようという試み(こちらのサイト)。

GAN with Keras: Application to Image Deblurring というのが、もとの研究題目。blurがボケ、頭にDeがついて「ボケをなくす」という動詞になり、尾っぽにingがついて動名詞「ボケをなくすこと」となる(中学英語の復習)。しかし、↓のと同じ印象で、研究の意義がよくわからない(もちろん、一部の産業利用や特定の職種には便利な機能だろうとは、わからなくもないけれど・・・)。

もう10年近く前から、カメラは全自動・高感度・高解像度で、いまや、ピンボケ写真を撮ることのほうがむずかしくなっている。むしろDebluringの正反対、たとえば、パンフォーカスの(全域にピントがあった)高解像度写真から、いかに美しい玉ボケを作り出すか。スマホやコンデジで高級一眼レフ並みの写真を、というのなら、そちらに注力してもらったほうがよいようにも思う。

かつて世界を席巻したアレ・ブレ・ボケ。いまもロンドンあたりでは森山は人気作家だし、オックスフォードのブラックウェル書店(由緒ただしき大書店)の芸術本店舗の写真コーナーにはアラーキーの作品が山積み^^。

24/Mar 追記)
引越完了。今度の家は天国のよう(家賃+住民税は前とほぼ同じ)。前の家は、まことに詐欺にひっかかったようなものだが、まぁ、もう、怒りよりなにより、貧しく強欲で醜い英国人を憐れむ気持ちでいっぱいの今日この頃^^。
前の家のlandlord(大家)は老女でとうとう一度も顔を見せなかったが、今度の大家は入居後すぐに挨拶に来てくれた。50代前半くらい?の実業家(ただし、二世かも?)という趣の好漢、すぐに打ち解けることができた。この人ならだいじょうぶだろう、たぶん。

英語学校の日本支部マネージャとやらをしている姪が英国出張に来ていたらしい。帰国前に会えないかというメッセージが早朝に届く。今日はロンドンで講演会聴講(10:00〜17:00)、ランチブレイクにもけっきょく都合がつかなかったが、なんだか、すごく頑張ってるなぁ。。

Deep Learning で一眼レフ並みに?

きょう、FacebookのMLに流れていた記事に目がとまった。なんでも、ディープラーニングで、スマホで撮影した写真を、DSLR(デジタル一眼レフ)並みの写真にする、という試みがあるのだとか。こちらで、この研究の要約と研究成果の一部?が閲覧できるのだが・・・一見して「アホかいな」とつぶやいてしまった^^。序文にいみじくも記されているように、スマホ付属カメラやコンデジの致命的な弱点は、イメージセンサーの小ささだ。そこまではよいのだが、センサーが小さいと写真撮影にどんな障害や限界があるのか、この人たちはほんとうにわかってやっているのかな・・・と^^; そもそも彼らの言うDSLRってAPS-Cだし・・・^^; いや、アマチュア・趣味カメラマンの早とちりかもしれません。碩学のご意見をうかがいたいところです^^。

上のサイトにあるように、画像まわりのディープラーニングはCNNが主役。私自身が(物見遊山で?、いえいえ、経済分析に関係ありそうと私なりに見込んで^^)興味を抱いているのはRNNなんだけど・・・こちらも最近たまたま見つけたんだけど、10年以上前に、局面転換モデルとRNNモデルの比較をした人がノッティンガムにいる。この人に手紙(メール)を書いてみようか、もう少し自分で詰めてからにしようか、などと迷っているところ(ひっこみじあんなもので・・・^^)。

ところで、住居をかえることにしたのだが、退居に伴う、不動産屋や大家の対応は、またしても、まことに英国的で、どこまでもセコく薄汚く醜く、あきれはてるばかりなのだ。まぁ、ボクら、豊かな日本からやってきたので、英国人はほんとうにあわれだと思うし、できるかぎりの恵み・施しを惜しむつもりはないのだけれど、わけのわからないいいがかりをつけて、あれやこれやとカネをせびってくる仕草は、まことに腹立たしい。細かいことを記すのもアホらしいので省略。夕食時に、やっぱりこの国は法治国家じゃないんだわ〜とあきれ顔で話し合った^^;。

Radcliffe camera

写真は「ラドクリフ・カメラ」という名称の建物で、オックスフォードの観光スポットのひとつ(「カメラ」は「暗箱」転じて「閉じた部屋」の意、語源的には逆か)。
オックスフォード大学図書館(ボドリアン図書館)の一部で、内部は最新の改装が施され、もちろん現役で利用されている。1階2階が閲覧室になっていて学部生から利用可能、地下に図書館本館につながる通路があり、この地下通路の中途に、ソファでくつろげる閲覧室(地下1階、地下2階)がある。最近は、特段の用事がないかぎり、平日の昼下がりは、ここで、プログラミングにいそしむことが多い^^。「同業者」とおぼしき年配の外人も多いので、気兼ねなどはまったく無し。

しかし英国の図書館というと、どうにも気に食わないのが、閲覧室を歩きまわるイギリス人の靴音。静かな閲覧室のなかをズカズカと、呆れるほどに大きな靴音をたてて、歩いていく。これを平気でやるのは、白人だけ。黄色アジア系は当然ながら静かに歩く(オックスフォード大で黒人は見たことがないのでわからない)。「うるさい」とどなりつけて、「迷惑なことがわからないのか」と詰め寄って聞いてやろうかとも思うのだけれど、教員とおぼしき連中や図書館の職員とおぼしき連中までもが、同じようにズカズカと大きな音をたてて歩いている。

まぁ、こういうレベルの社会マナーに関しては、この国はまことに最低で(西洋はどこもこんなものかもしれないが)、路上喫煙と吸い殻ポイ捨て、公衆トイレの汚さや乞食の物乞いなどは、大阪西成を彷彿とさせるものアリ。バスの汚さなども異常で、車体はほこりまみれ、汚れで窓から外が見えないのだが、こんなものは一日の仕事の終わりにほんの10分ほどでもホースで水をかければ済むことなのにねぇ・・・なんのプライドも公共心もないんだなぁ。まぁ、この国がこんな風になってしまった理由は(私なりに)わかるような気もするんだけれど、日本は絶対にこんな風になってはなりません^^。

BBCニュースによると英国は30年来の「最悪の冬」だそうで、各地で積雪量の記録更新が報告されているのだが、いま住んでいるあばら家は、どんなに電気代をつぎこんでも、いっこうに部屋が暖かくならない(涙;)。というわけで、ちょうど契約更新時期でもあったので、引っ越しを決断。まぁ、今回もきっといろいろ問題は出てくるのだろうけれど・・・(「大人の目」で見ることができるようになってきた、と思う^^)。

日曜の早朝7時(日本時間午後4時)に高校同窓からのメール。飲み会、午後6時にお初天神に集合のこと。それは無理だわ^^。

 

追記 3月8日)
昨日のボドリアン図書館前、一部の学生たちが集会をしていた。何に怒っているのかと思いきや、自分たちのことではなく、大学教職員のストライキに「連帯」して集会をやっているようだった。この国ではいま、大学教職員の年金改革案が提出されて、それに反対する全英大学教職員組合(UCU)の呼びかけにより、各地の大学で教職員がストライキを決行している(こちらの説明等によると、給付総額に上限を設定する話のようだ。DQ案、Die Quickつまり「早よ死ね改悪案」などと揶揄されているとか^^)。
とまれ、このご時世に他人事に連帯して怒りの集会を開くとはなんと純粋な・・・。掲げられた赤旗のスローガンは FORWARD TO SOCIALISM (社会主義へ前進)。とはいえ、ちょっと調べてみると、どうやらある寮のあるクラブ(ある政党系の政治団体)がリードしているような印象だった。日本の国会前集会(シールズ?)のようなものなのか、あるいは、中核派の立て看板が名物の(京都にある)某帝国大学のようなものだろうか。。

テレビ

海外で暮らすと、なぜか、紅白歌合戦を見たくなる。以前は見られなかったのだが、今回はすでに視聴準備を完了している(竹原ピストルとエレファントカシマシは見逃せないよ^^)。

まぁ世の中便利になったもので、海外からでも(おカネをかけずに)紅白歌合戦をカンタンに楽しめる。日本国内からiPlayerでBBCを見るのとちょうど逆のことをやる。つまり、NHKオンデマンドの視聴契約をして、日本国内の代理サーバ(インターリンクなど)からアクセスすればよい。

ところで、英国のテレビというとBBC、これ以外の「民放」は実質的にはITVのみ。しかし今回は、テレビ番組がとても退屈で、「手抜き」が多くなったように思えてならない。おそらく、英国でも、テレビはどんどんつまらなくなっているのではないだろうか。

なにより、13年前とまったく同じ番組が多すぎる^^。「クエスチョン・タイム」「ハード・トーク」など、中身も司会者もまったく変わらない(討論番組なのでテーマはもちろん毎回ちがってはいるけれど)。

また、看板のBBCドラマがつまらない。これはほんとうに残念なこと。というのも、13年前、BBCドラマには、まことに、泣きに泣かされたものだったから^^。「ケンブリッジ・スパイ」では、ソ連のスパイとなったケンブリッジ出身のエリートたちが祖国を追われる船上で号泣、祖国イングランドの名を何度も叫ぶラストシーン。「カサノバ」では情緒たっぷりのヴェニスの描写、これの挿入歌は未だによく口ずさむものだが・・・などなど。しかし、最近のBBCドラマにはヒット作が見当たらない印象。日本でも人気の、ベネディクト・カンバーバッチ+マーティン・フリーマンの「シャーロック」も、ネタがつきた感は否めない。

クイズ番組が多いのも日本と共通した傾向。ただし「東大王」や「有名大学対抗戦」などという(くだらない^^)ふれこみは、こちらではいっさい見当たらない。ふつうの人たちがそれぞれの職業を名乗り、知識を競い合うという印象。アファーマティブ政策(積極的差別是正主義)によるところも多少はあるのかもしれないけれど、たとえばオックス・ブリッジの現役学生などが出てきても、だいたいは、どこぞの小学校の先生あたりにコテンパンに負けているので、特別扱いをする意味がないようだ。

昨日の夕刻にたまたま見ていた「ポイントレスpointless」というクイズ番組。さまざまなことに関して100人にアンケート調査を行った結果が、出題となる。写真は、日本に関することがら(富士山、新幹線、本州、武士道、京都)で、イギリス人100人のうち知っている人がもっとも少なかったのはどれかを言い当てる問題。武士道はほとんど知られておらず、新幹線や京都がよく知られている(といっても6割弱)。

なお、BBCの予算が少ないかというと、そうでもないようで、BBCの事業収入は7440億円(75%が受信料収入)。NHKの事業収入は6868億円(96%が受信料収入)。人口が2倍の日本の国営放送のほうが予算が少ない(1ポンド=150円で換算)。

Brexitの二枚舌, Nissan Institute

こちらに来てから、「データサイエンス」まわりのいろんな文献を漁っている(カネ=私費に糸目をつけず^^、定番の書籍やMoocs講座も含めて)。この「本業」のほうは、まぁ、然るべき場所においおいpublishしていくこととして、経済学研究者のはしくれとしては、やはり、Brexitは興味深い。

学術誌やロンドンEconomist等は世界中どこでも読むことができるが、英国ローカルの「真面目な?雑誌」はないかと探して(週刊誌風ではなく極左極右風でもなく^^)、ひとつ見つけた(こちら、Prospect Magazine)。

これの今月(2017年12月)号がBrexit特集なのだが、元BOE(英国銀行)委員(日銀政策委員ほど偉いものかどうかは知らない)らのかなり悲観的な見通しを掲載している。最大の「顧客」EUへの輸出が激減、中国・インド等との新自由協定は輸入を増やして国内産業を圧迫するだけ、(移民減少により)労働生産性(実質賃金)が低下して消費が低迷し、産業競争力も大きく損われ、物価上昇とポンド安により国民生活はどんどん悪化し・・・という「悪夢のシナリオ」が延々と語られている。

それがまさにBrexit派の望んだことなのだろうからそれでいいのではないのですか? と私などは思ってしまうのだが・・・どうやら、Brexit派というのは、複雑なのだ(いまごろ、気づくことではないのかも^^)。つまり、Brexit(EU離脱)派というのは、ふたつの、まったく相異なる利害集団の烏合の集まりではないのだろうか。ひとつは「落ちこぼれ組」、もうひとつは「超エリート組」。前者は、EU単一市場がもたらす「競争」に敗北した国内生産者とイギリス人労働者たち。彼らは心底から「鎖国」、つまり、関税を上げて国内産業を保護し、安価な移民労働者の流入を止めることを望んでいる。いっぽう、後者はダイソンに代表される超効率的なイノベータで、彼らは世界のどこででも勝てるから、EUの単一市場がむしろ足かせとなっている。EUを捨て、もっと広い世界市場へ打って出ることを望んでいる。
しかしまぁ、「超エリート組」が英国経済全体にもたらず恩恵は限定されているのだろうから、近未来予測としては、(上に記したような)「悪夢のシナリオ」がもっともらしい。ただ繰り返しだが、それは国民の過半数が望んだことなのだから、それでいいのではないのだろうか。。

なお、上の「真面目な?雑誌」の関係で余談をひとつ。オックスフォード大学には、「日本研究センター」がある(Nissan Institute of Japanese Studies)。オックスフォード市街の北のほう、閑静な住宅地のなかにセンター(+図書館)がある。13年前にも訪れたのだが、ここの図書館では、「文藝春秋」「中央公論」「世界」「経済セミナー」など、日本で発刊されている雑誌の最新号が閲覧できる(「世界」などは、マンチェスタの市民図書館などでもそうだったけれど、創価系や幸福の科学系とならんで、根強いものがあるようだ)。日本研究とアジア研究の大学院が併設されて(13年前にはなかったと思う)、独立採算を目指すといったところだろうか(部外者のまったく的外れの推測だけれど、予算が縮小されている印象はやはりある)。
これのひとつ北の狭い路地(North Parade Avenue)に The Gardener’s Arms というパブがあり、オックスフォードに行ったら、昼飯はたいてい、ここの Today’s special 6.25GBP + a pint of bitter で済ませる。13年前とまったく変わらず^^。

和食は詐欺、ロケット・ロニー、Brexit

簡易検査キットを購入して、毎朝の空腹時血糖値を計測することにした。もうずっと以前になるけれど、ある知人の若すぎる死(と、それに至る衰弱・格闘)を目の当たりにしたので、糖尿病がことさら怖い。一昨年だったかに血糖値が120を超えたときに運動をはじめて100前後まで戻していたのだが、こちらに来て運動をやめた途端にあがりはじめた。少し前からランニングは再開したけれど・・・こちらでのストレスが原因というより、インスリンの分泌量が減少していくのは年齢相応の変化ではないかと思い始めている。Amazon.UKでは、「私は糖尿病です」という自己申告により、簡易検査キット(韓国製)が割安になる。最初の購入では正価で購入したが、追加セットの購入時には自己申告で割引してもらおう。

なお、いわゆる「糖質制限」食の実践は、こちらでは相当に難しい。まず、イギリス料理のメニューは、(言わずと知れたことながら)ほんとうに貧困で、外食では、糖分・塩分・飽和脂肪酸の大量摂取はまず避けられない。街を歩く人の90%以上は肥満で、だらしなく醜い風体(「痩せたソクラテス」は有色人種ばかり)。イタリアン・フレンチ・和食・中華などなどとレストランの数はやたらに多いが、「もういちど来てもよい」と思える店は、中華以外にはありえない。外食は、近所の中華バフェット(食べ放題)と中華テイクアウェイ(持ち帰り、take outは米語で、英国ではtake away)をそれぞれ週一で利用するだけにして、あとは自宅で、麺・パン・ご飯・イモ・フルーツをできるだけ避ける。

ちなみに、こちらの和食レストランは、マズいとかオカシイといったレベルをとっくに通り越して、呆れて笑うしかない。Wagamama(わがまま)やWasabi(わさび)など日本語の店名を名乗るレストランは数多いが、すべてハッタリのまがいものと断言したい。寿司(らしきもの)のシャリがカチカチ、ラーメン(らしきもの)の麺はのびほうだい、具材はあやしげで生臭く、ベースとなる出汁(らしきもの)はあくまで無味で辛いだけ(そもそも、こちらの人たちの舌は、アミノ酸やグルタミン酸の旨味成分を感じられないという説を、昔にどこかで聞いたけれど・・・)。調理人や給仕が真顔で仕事をしているのが、なんともイタくて滑稽だ(wagamamaでチップを要求してきたのには呆れた、恥を知れ^^)。

「ロケット・ロニー」の愛称を持つスヌーカーのベテラン、ロニー・オサリバンが全英選手権6度目の制覇。20年前(1997年)、私がはじめて海外に滞在し(マンチェスタ)、はじめてスヌーカーという競技を見たときにも、全英選手権を制したのは、彼だった。スヌーカーというと(語源からしても)小ずるい策略がポイントのような印象もあるが、彼の試合運びは実直そのもの。今日の決勝でも、途中からブッチギリの一人旅で、相手をまったく寄せつけなかった。当時22歳の美少年もすでに42歳。白髪交じりながら、およそスヌーカー選手らしくない風体、暑苦しい「ソース顔」がなつかしい。

20年前(1997年)といえば、ダイアナ妃が交通事故死、若きトニー・ブレアが率いる労働党(New Labour)が総選挙で圧勝した年。ブレアの「第三の道」は鳴かず飛ばずで、けっきょく彼は「テフロン・トニー」という不名誉な異名を持つ嫌われ者に落ちぶれた(テフロン加工のフライパンのように、何を言われてもまったく反応がなく頼りにならないの意)。

そのブレア氏が、さいきん、保守党の元首相メイジャー氏と共同で、Brexitに警鐘を鳴らす発言をした。発言じたいはほとんど注目されなかったようだが、こんな「ご隠居」の発言までが飛び出すほど、Brexitについては侃々諤々の議論が続いている。日曜午前のBBC-one、9時からの”Andrew Marr Show“と、11時からの”Sunday Politics“は、首相をはじめ有力な政治家やジャーナリストが招かれて、BBCきっての解説者 Andrew Marr と Sarah Smith が「激論」を仕切る番組だが、いまは毎週Brexitの話題で持ちきり(とはいっても、けっきょく、Brexitをどうしろといっているのか、結論はいつもあいまいな印象だけれど)。

こちらの大学関係者(※取材対象は少数^^)が言うには、Brexitは大衆のアホstupidな選択だったというものだが、かの掃除機のダイソン創業者(James Dyson氏)はEU脱退に大賛成のようだし、経済学者のなかにもBrexitを支持する人はいる。たとえば、こちらの記事では、Brexitがもたらす経済効果について、支持派マクロモデルの予測結果が紹介され、反対派の反論も掲載されている。

支持派モデルの予測はとても楽観的なようだが、これほどメリットが大きく上回ることはないとしても、デメリットが禁止的に大きなものでないのならば、Brexitでよいのではないかと、(部外者の個人としては)思う(国民の過半数が、はっきりNoと決めたことなのだし、彼らがNoと嫌がる理由も明らかだろうと思う)。まぁ、ここしばらくの議論の焦点は、「離婚の請求書」(EU脱退のペナルティー、日本円で6兆から8兆円ほど?)で、これはやはり禁止的に大きい損失かもしれないけれど。  
現時点での私の直感的?理解は、「ミクロ経済学の力」(神取)あたりに依拠するのだけれど・・・パレート改善となる経済政策は事実上皆無で、実は補償原理などが実践されたこともない。それでも、経済発展のための開発政策が受容されてきたのはなぜか。Brexitを考える際に重要なキーワードは英国のSocial Mobilityではないかと思っていた矢先に、先週末Social Mobility委員会解散のニュース。「公平な英国」へ向けてなんの進歩もないというのが解散の理由? ふと思いだしたが、20年前の流行語は、たしか New born rich(新しい中産階級層の増大)だった。

血糖値135(とうとう超えた)

トロいトロいボケナス英国人のおかげで、ストレスたっぷりの毎日。貴重な研修期間を、まったくアホげたことに浪費してきた。しかし、ようやく落ち着ける環境になりつつある(ようだ、と安心した途端に別の災難が生じる毎日だったんだけど・・・^^)。

まず、家の件。入居直後から要求しつづけていた、全室の暖房ヒーターの新品交換が、入居後ちょうど2ヶ月後の一昨日にようやく完了。ぶあついコートを着て食事をとりテレビを見る必要はなくなった。しかし、これがまた、さほど効率の良いヒータではないようで(ケチりやがったな)、電力を食うわ食うわ(まぁ、いいんだけどサ)。

ロイズ銀行の口座凍結事件。五流六流クズ銀行の口座なんぞいらんから、とにかく、オレのカネ200万円を返せと、支店に日参して訴え続けること3週間(家から徒歩1分なので)、ようやくおカネが回収できた。なぜこんなことになったのか、理由はまったく不明。謝罪もいっさいナシ。「数百万円を一気に転送したので日本からのマネーロンダリングを疑われたのではないか」という「識者」のコメントもあったが、英国の銀行間転送で日本からの送金ではなかったので、ハズレ(偉そうに言うなら、少しでも助けてくれればうれしかったのに・・・)。

おかしな電気料金請求書の件。電力ガス会社の事務が特にヒドいことはずっと以前から聞く話で、同じような体験をした日本人のブログ記事もすぐに見つかった(「文句を言うのに疲れました」)。私も、この1ヶ月ほど、あきれた料金請求書に対して電話とメールで文句を言い続けたのだが、とにかく、何をどう説明しても、相手は正真正銘筋金入りのアホバカ怠け者。ガキにもわかる単純な理屈説明も、二階から目薬、猫に小判、ブタに真珠。
この件でさらに消耗したのは、おかしな請求のもともとの原因となる致命的な大ポカ(入居前のメーター値検針がなされていなかった)をやった不動産屋の当事者たちが、謝罪もせずに逃げまくったこと(「おまえのせいだからな」と脅したら、アホが必死で弁解をして、「私なりに追求します」などとのたまっていたが、証拠探しにもまったく協力してくれなかった)。
しかし大学関係者から Citizens Advice という役所のサービスを紹介してもらい、そこへ持ち込んだら、どうやら、解決のめどがついた。役所の担当者に請求書のおかしさを説明したら2分で理解してくれて、その場で、電力会社に電話をしてくれた。Citizens Advice というのはかなり権威のある機関のようで、電話の向こうのアホバカ怠け者の応対がいつもとはまったく違う。で、けっきょく、「請求書を訂正して再送します」という返事が得られた。アホらし。
この件についても、「たいした額じゃないんだから、払ってしまっておしまいにしなさい」というアドバイスをくれた「識者」がいたのだが、そんな問題ではないだろう(無法な輩を許していてはいつまでたっても腐った社会のまま^^。というか、相当数のとくに留学生がダマされて泣き寝入り/気づかずに払いすぎているのでは・・・)。いやはや、まぁ、この国は法治国家ではないのだろうと真剣に疑いはじめていたので、役所が毅然と対応してくれたことにちょっと感動、救われた気にもなった(実は、まだ半信半疑だけれど・・・^^)。

体重6kg減

こちらに来て、体重が6kg減少した(70->64、まだ減り続けている)。今回は、ホトホト、まいっている。

まず、家。
入居初日に鍵をもらって扉を開けようとしたところ、ドアノブが取れた。よく見ると、おそらく数十年前のボロボロのドアノブ。入口のドア付近(家の中)にはナメクジが数匹、彼らの這った痕跡がキラキラと輝いていた。これが、「のろい」のはじまり。洗濯機が動かない(排水口の接続ミス)、7つの暖房機のうち3つが完全に壊れていてあとの4つもきわめて力が弱い。お湯が少ない(一人が10分ほどシャワーを浴びたら一日分のお湯がつきてしまう)、シャワーが不安定(やけどするような熱湯か、氷のような冷水しか出ない)、テレビの信号を受信していない(アンテナは屋上にあるのに)等々、きわめつけは、町じゅう一帯の一時的な停電で、ウチだけずっと数日間の停電(停電の影響で古い電力メータや内蔵時計が壊れたらしい^^)。
まぁ、問題は指摘して解決すればよい。しかし、ひとつひとつの解決プロセスがどうにもトロくて・・・。ある問題について、私(テナント)が不動産屋に事情を説明→不動産屋が実地調査で確認して大家に連絡→カネを出したくない大家がのらりくらりと言い逃れる→ようやく大家が覚悟をきめて、業者(コントラクタ)に修理の依頼→大方の業者は最短でも一週間、平均で二週間は待たせる、という感じ。入居後一ヶ月をすぎてもまだ、こわれた暖房機の取り替えについては、業者との折衝が明日からはじまるという状況(テナント=私が直接に業者と交渉するなんてありえないはずの話だが・・・おかげで、どぎついなまりの田舎英語にも少しは慣れてきた^^)。
この先、冬場には水道管破裂の災厄が待っている。この家なら起こりうる、今回のこの不運続きなら起こってもおかしくないと、悲観している。

それから、銀行。
バークレイズ銀行に20年前につくった口座があるのだが(だから、これで満足しておればよかったのに)、当座口座をもうひとつ作ろうとした。バークレイズ銀行、ロイズ銀行、サンタンダー銀行の三者に確認したところ、ロイズがいちばん早く作ってもらえそうだったので、ロイズを選んだ。たしかに迅速でその日のうちに30分程度で口座を作ってくれて、その場で直ちにオンライン/モバイル・バンキングもできるようになった。それで・・・この口座は使えるわ〜と思い、おおきなおカネ(200万円弱)をこの新しい口座に送金した。ところが・・・200万円弱の送金が完了した直後に、ロイズ本社が私の口座を凍結してしまった。理由がよくわからないのだが、「英国内で働いていない者は当座口座は持てない、貯蓄口座なら持てる」というもの。私は英国内で働いているし英国の税金も払っているのに・・・(給料は日本からもらっているけれど)。預金口座が凍結されるというはじめての体験。自分のお金が引き出せない、わけのわからない不条理な言いがかりによって。。
これもいまだに解決を見ない。自分のお金をどうやって取り戻せばよいのかもよくわからない。ちなみに、その後、サンタンダーズ銀行でなんの問題もなく当座口座は作れたのだが、入金するおカネがない(ロイズにとられてしまった状況)。

きわめつけのアホが電力会社。
こちらは、夜と昼で電力料金が異なるシステムになっていて(もちろん夜のほうが安い)、電力メータが昼用と夜用と、ふたつある。で、このへん一帯を牛耳っている、E-onというアホな電力会社の担当者は、このメータの読み方を知らない。昼の使用量と夜の使用量を逆に読み違えた請求書を送ってくる(もちろんとてつもない高額の請求)。こちらとしては、最初は丁寧に、「まちがっているから直してね」と電話をしメールもしていたのだが・・・何度指摘しても、同じ間違いを繰り返す。3度目からは、「おまえの計算は間違い、正解は以下のようだから訂正しなさい」と前置きしたメールを繰り返し送り続けている。
こちらには証拠もあるので(停電のあとに電力メータが新品交換されたので、工事業者=第三者のメータ記録が残っている)、間違った請求書には一円(1ペニー)も支払うつもりはない。間違いを指摘しつづけるのみ・・・とは思うのだが・・・コイツら、ほんとにほんとのアホだから、電気を止めたりする危険性もあるだろう。意地をはるより、数十ポンドくらいの無駄金ならくれてやるのも得策かと思いはじめている。

以上の三件ともに、サギにあったような感覚。次から次に悪事がふりかかってくるのは、なにかのバチがあたったのだろうな。

まぁしかし、バッキンガム大学の人々はみな優しく、(さいきん通いはじめた)オックスフォードの人たちも優しい。ボドリアン図書館に13年前の利用記録が残っていて、今回は無料で利用証がもらえた(WiFi使い放題もかなり便利、数百年の歴史ある閲覧席でMoocsのPython講座を楽しむ等)。受付(Admission)で I have nothing to do with Oxford uni.(オックスフォード大学とは何の関係もない者ですが・・・)と挨拶したら、けっこう受けた。とはいえ、13年前にはいくつかのセミナーによく通ったものだった。社会科学館はとくに懐かしいが、立ち寄って中に入ってみると、なにか無性に虚しい気持ちになった。世界中から集まった(いかにも頭の良さそうな)若者たち、集まり散じて人は変われど、年老いた醜い私だけが同じ立ち位置に・・・^^。

飲み物

以前に、酒豪で知られる女優の山村紅葉(同大学同学部に同時期に在籍)が、「かけつけビール2リットルからはじめる」と語るのを聞いて、同じようなバカがいるものだと感心したものだったが、寄る年波には勝てず、最近は酒量も徐々に減りつつある。こちらに来てからはアルコール摂取量200g/週以下の低調(というか、健康的で理想的)なペースが続いている。
実は、こちらに来てから塩分も糖分も脂肪もたっぷりのイングリッシュ・ブレックファーストを毎日食べ続けたせいか、左の腎臓が痛み始めていて、ちょっと心配なことも・・・。どうやら、アカデミック・ビジターは1年以上の長期滞在でもNHS(国民健康保険)の恩恵にあずかれない(どころか、通常の150%の自己負担?)ように制度が変更されたようで、痛みがひどくなったら、日本に飛んで帰るつもり(もともと、欧米の国民健康保険などアテにしておらず、20年前にも家族の抜歯1本に保険外で40万円支払った記憶がある)。

それでも、こちらでの日々の暮らしに、ビールは欠かせない^^。

マンチェスタに本拠をおくボディントン醸造 Boddingtons Brewery 社の主力商品(写真では黄色の440ml缶)。The cream of Manchester と賞され、地元ではボディBoddyの愛称で呼ばれる。アルコール度数は3.5%と低く、とてもスムースで飲みやすいビール。20年前にはじめて訪れた英国(というか、はじめての海外旅行)で、これを最初に飲ってしまったおかげで、以後20年、これ以上に美味いリアル・エールに出会ったことがない(系統が違うが、瓶詰めの冷えたビールとしては New Castle Brown Ale 通称ニューキーが好きだ)。
イングランド南部での有名ブランドはロンドン・プライドやジョン・スミス、IPAになるようだが、この10年ほどでイングランド人の嗜好が変わったのだろうか、パブやレストランで観察するかぎり、地元産のエールを飲まずに、欧州の他の国のラガーを飲む人が多い印象。大きなパブなどでもエールがヌルすぎて、ちょっと不満に思うことがある(キンキンに冷やすものではないのだが、本来は地下蔵に樽を設置してそこからくみ上げるので、相応に冷えているはずなんだけど・・・)。
バッキンガムの小さなスーパー(Waitrose)には、かならず、アサヒ・スーパードライがある(「チンタオ」と並んでの陳列)。イギリス国内で生産されているようで、ラベルには「東京本社の監督のもとに(生産)」とある。さらに、「AsahiはAa-Sah-Heeと発音し、昇る太陽を意味します。日本でナンバーワンのプレミアム・ビールです」の説明。日本で売られているものよりちょっと甘いかなという感じもあるが、写真は660mlの大瓶で、価格は2ポンド(今日のレートでは 296円)。
私の毎日に欠かせない炭酸水ペリエ(「フランスの誇り」)はペットボトルが見当たらず、ボトルで調達。

今回は、借家の件で、ちょっとあくどい?家主と不動産屋にひっかかってしまった感じ。これまで二度の渡英ではそんなことはまったくなかったので、今回も楽観していたのだけれど・・・入居後のゴタゴタが一週間たってもおさまらない(条件が違いすぎる、洗濯機やら暖房機やら壊れているものだらけで、アンテナはあるのにテレビの信号も入らない)。成り行きによっては、こちらの大学の専門部局にも助けを求めて、チャブ台をひっくり返さねばならないと思うので、住所が未だに定まらないのだ(自宅に固定回線つまりインターネット常時接続契約をすることもできない^^)。不動産屋の明るい女性事務員が足繁く家の様子を見にきてくれてファーストネームで呼びあえるほどに親しくなったことが、唯一の救いか。
そういえば、隣の奥さんも、喫煙者ながら、かなり美しい。正直に言うと、イギリス人女性の99%は「女」と認識できないが、彼女は美しいと思った(過去には、ナターシャ・カプリンスキーのみが例外。おそらく、イギリス人女性にすれば、私のような日本人男性は「男」とは認識できないのだろうけれど)。ちなみに、家族は日本に一時帰国中^^。

購買力平価

キンキンに冷えたアサヒ・スーパードライが恋しくなってきた。と思いきや、田舎町(バッキンガム)の小さなスーパーに、スーパードライの大瓶(633ml)が置いてあった。しかも、2ポンド=300円だから日本よりかなり安い。

中華料理屋で “A pint of bitter” と注文したら、しかめ面をして “We don’t have bitter, lager only” と言われたので、”What kind of lager?” と聞いたら “チンタオ” と誇らしげな返答。中華料理屋等の「民度」はまだまだ低いようだ。

12年前に借りた家は月625ポンドだった。いま交渉中の家は月795ポンド。住宅価格は上がっているが、円/ポンドレートが200円から150円に下がった(円高)ので、結局、円ベースでは変化なし(今のほうがすこし安いくらい)。

12年前は、商品の値段(ポンド)を2倍して100をかければ円換算できた。いまは、150倍しなければならないので暗算がちょっとしんどい。

まだ、こちらに来てから10日ほど。この国はまさに Merry England 道ですれ違うだけで見知らぬ者どおしが会釈しあい微笑みあう。すでにいろんな人と語り、笑いあった。そして、すでにもう、一年先のことを想像して、憂鬱な気持ちになっている。一年先には日本に帰国せねばならない。この国をあとにする寂しさと、達成感の乏しさ。今回はせめて後者を極小にして日本に帰国したい。