理系離れ

春学期の新4回生ゼミは、自然言語処理に挑戦の予定。茶屋町(自転車で20分)の丸善ジュンク堂でテキストを探索。出版ほやほやの一冊が目にとまり、パラパラとながめてみると、かなり良い印象。難解な部分が「スキップ」されており(概要が短い文章で要約されている)、全体の分量も多くない。これを参考文献にしようと決めて、購入した。

でも、帰宅してゆっくりと読み始めて、別の面で、ちょっと驚いた。というのも、前書きに、「(勤務先の)私の研究室に入ってくれた新4回生を読者のイメージとして書いた」とある。そして、この「勤務先」とは、国立大学工学部の情報工学科なのである。
この本は、たとえば経済学部生が応用のために参照するには良い仕上がりになっている(といっても、もちろん相応に難解だが)ようには思うのだが、国立大情報工学科4回生ゼミの教材としては(とうてい)不十分ではないのだろうか。Word2VecのアルゴリズムもLSTMの仕組みも「スキップ」されているし、Pythonプログラムでもクラスの初期化や継承などは「おまじない」扱いだ(もちろん、実際の授業のなかで補足説明はされるのだろうけれど)。
基本的なことがらが丁寧に説明されていることにも、かえって、驚く。情報工学科4回生に、あらためて(?)これだけ丁寧な説明が必要なのだろうかと思えてしまうし、「私の研究室に入ってくれた」という表現等にも、(国立大の威厳がなくなったようで)なにか違和感をおぼえる。

それで、この情報工学科のことを検索してみたところ・・・偏差値47.5という数字がまずヒットした(同大学の機械システム工学科などは42.5, 文系学部はすべて50以上, もちろん国公立大学と私学の偏差値を単純比較するのは間違いだろうが)。地方とはいえ関東圏の国立大学がこんな状況とは、少子化に加えて理系離れの影響はほんとうに深刻なのだろう。

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