Tokyo2020開幕

萬斎も林檎も手を引いたのではさぞかし下らない開会式だろうと予想はしていたが、その予想をもはるかに下回るものだった。日本の衰退を絵に描いたような陳腐さ、アイデアの貧困、美的センスの欠如(凡庸な「お受験エリート」がルーチンワークでやってるんではなかろうか)。でも、以下の点において、救われた気がした。

  • 国旗掲揚のために日の丸が運ばれていくときのBGMが『輝かしい未来へのエール』だった(大河ドラマ「八重の桜」の挿入歌にして、実は、モーツァルト最晩年のクラリネット協奏曲K622第2楽章からの「習作」)。若く美しい山本八重(綾瀬はるか)が「わたしら(会津藩)はなんにも悪いことはしとりません」と絶叫するシーンが思い出された。
  • すでに各所で噂になっているようだが(ボクも気づいた)、日本語50音順のはずの入場行進で、タイカンミンコクという国とタジキスタンという国のあいだに、チャイニーズ・タイペイという国が入ってきた(NHKのアナウンサーが「台湾です」とはっきり言った時には「え?」と耳を疑った)。直前の国の選手たちがまたぞろ何かしないのかとハラハラしていたが、何事もなかった。
  • 橋本聖子の涙声のスピーチが良かった(NHKプラスに新規登録して3回も聞き返した)。世界中のアスリートを誇りに思う、今こそわれわれアスリートが世界を元気づけようと呼びかける姿は、この人の心底純粋な思いなのだなぁと思えた。直前の『イマジン』が糞くだらなかっただけに、よけいに、この人が純朴に繰り返す「平和」の二文字は心地よくひびいた。

まぁ、競技がはじまれば、世界はもうアスリートたちの熱い闘いに釘付け。メディアの妄言など一瞬で吹っ飛ぶだろう。

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