和食は詐欺、ロケット・ロニー、Brexit

簡易検査キットを購入して、毎朝の空腹時血糖値を計測することにした。もうずっと以前になるけれど、ある知人の若すぎる死(と、それに至る衰弱・格闘)を目の当たりにしたので、糖尿病がことさら怖い。一昨年だったかに血糖値が120を超えたときに運動をはじめて100前後まで戻していたのだが、こちらに来て運動をやめた途端にあがりはじめた。少し前からランニングは再開したけれど・・・こちらでのストレスが原因というより、インスリンの分泌量が減少していくのは年齢相応の変化ではないかと思い始めている。Amazon.UKでは、「私は糖尿病です」という自己申告により、簡易検査キット(韓国製)が割安になる。最初の購入では正価で購入したが、追加セットの購入時には自己申告で割引してもらおう。

なお、いわゆる「糖質制限」食の実践は、こちらでは相当に難しい。まず、イギリス料理のメニューは、(言わずと知れたことながら)ほんとうに貧困で、外食では、糖分・塩分・飽和脂肪酸の大量摂取はまず避けられない。街を歩く人の90%以上は肥満で、だらしなく醜い風体(「痩せたソクラテス」は有色人種ばかり)。イタリアン・フレンチ・和食・中華などなどとレストランの数はやたらに多いが、「もういちど来てもよい」と思える店は、中華以外にはありえない。外食は、近所の中華バフェット(食べ放題)と中華テイクアウェイ(持ち帰り、take outは米語で、英国ではtake away)をそれぞれ週一で利用するだけにして、あとは自宅で、麺・パン・ご飯・イモ・フルーツをできるだけ避ける。

ちなみに、こちらの和食レストランは、マズいとかオカシイといったレベルをとっくに通り越して、呆れて笑うしかない。Wagamama(わがまま)やWasabi(わさび)など日本語の店名を名乗るレストランは数多いが、すべてハッタリのまがいものと断言したい。寿司(らしきもの)のシャリがカチカチ、ラーメン(らしきもの)の麺はのびほうだい、具材はあやしげで生臭く、ベースとなる出汁(らしきもの)はあくまで無味で辛いだけ(そもそも、こちらの人たちの舌は、アミノ酸やグルタミン酸の旨味成分を感じられないという説を、昔にどこかで聞いたけれど・・・)。調理人や給仕が真顔で仕事をしているのが、なんともイタくて滑稽だ(wagamamaでチップを要求してきたのには呆れた、恥を知れ^^)。

「ロケット・ロニー」の愛称を持つスヌーカーのベテラン、ロニー・オサリバンが全英選手権6度目の制覇。20年前(1997年)、私がはじめて海外に滞在し(マンチェスタ)、はじめてスヌーカーという競技を見たときにも、全英選手権を制したのは、彼だった。スヌーカーというと(語源からしても)小ずるい策略がポイントのような印象もあるが、彼の試合運びは実直そのもの。今日の決勝でも、途中からブッチギリの一人旅で、相手をまったく寄せつけなかった。当時22歳の美少年もすでに42歳。白髪交じりながら、およそスヌーカー選手らしくない風体、暑苦しい「ソース顔」がなつかしい。

20年前(1997年)といえば、ダイアナ妃が交通事故死、若きトニー・ブレアが率いる労働党(New Labour)が総選挙で圧勝した年。ブレアの「第三の道」は鳴かず飛ばずで、けっきょく彼は「テフロン・トニー」という不名誉な異名を持つ嫌われ者に落ちぶれた(テフロン加工のフライパンのように、何を言われてもまったく反応がなく頼りにならないの意)。

そのブレア氏が、さいきん、保守党の元首相メイジャー氏と共同で、Brexitに警鐘を鳴らす発言をした。発言じたいはほとんど注目されなかったようだが、こんな「ご隠居」の発言までが飛び出すほど、Brexitについては侃々諤々の議論が続いている。日曜午前のBBC-one、9時からの”Andrew Marr Show“と、11時からの”Sunday Politics“は、首相をはじめ有力な政治家やジャーナリストが招かれて、BBCきっての解説者 Andrew Marr と Sarah Smith が「激論」を仕切る番組だが、いまは毎週Brexitの話題で持ちきり(とはいっても、けっきょく、Brexitをどうしろといっているのか、結論はいつもあいまいな印象だけれど)。

こちらの大学関係者(※取材対象は少数^^)が言うには、Brexitは大衆のアホstupidな選択だったというものだが、かの掃除機のダイソン創業者(James Dyson氏)はEU脱退に大賛成のようだし、経済学者のなかにもBrexitを支持する人はいる。たとえば、こちらの記事では、Brexitがもたらす経済効果について、支持派マクロモデルの予測結果が紹介され、反対派の反論も掲載されている。

支持派モデルの予測はとても楽観的なようだが、これほどメリットが大きく上回ることはないとしても、デメリットが禁止的に大きなものでないのならば、Brexitでよいのではないかと、(部外者の個人としては)思う(国民の過半数が、はっきりNoと決めたことなのだし、彼らがNoと嫌がる理由も明らかだろうと思う)。まぁ、ここしばらくの議論の焦点は、「離婚の請求書」(EU脱退のペナルティー、日本円で6兆から8兆円ほど?)で、これはやはり禁止的に大きい損失かもしれないけれど。  
現時点での私の直感的?理解は、「ミクロ経済学の力」(神取)あたりに依拠するのだけれど・・・パレート改善となる経済政策は事実上皆無で、実は補償原理などが実践されたこともない。それでも、経済発展のための開発政策が受容されてきたのはなぜか。Brexitを考える際に重要なキーワードは英国のSocial Mobilityではないかと思っていた矢先に、先週末Social Mobility委員会解散のニュース。「公平な英国」へ向けてなんの進歩もないというのが解散の理由? ふと思いだしたが、20年前の流行語は、たしか New born rich(新しい中産階級層の増大)だった。

血糖値135(とうとう超えた)

トロいトロいボケナス英国人のおかげで、ストレスたっぷりの毎日。貴重な研修期間を、まったくアホげたことに浪費してきた。しかし、ようやく落ち着ける環境になりつつある(ようだ、と安心した途端に別の災難が生じる毎日だったんだけど・・・^^)。

まず、家の件。入居直後から要求しつづけていた、全室の暖房ヒーターの新品交換が、入居後ちょうど2ヶ月後の一昨日にようやく完了。ぶあついコートを着て食事をとりテレビを見る必要はなくなった。しかし、これがまた、さほど効率の良いヒータではないようで(ケチりやがったな)、電力を食うわ食うわ(まぁ、いいんだけどサ)。

ロイズ銀行の口座凍結事件。五流六流クズ銀行の口座なんぞいらんから、とにかく、オレのカネ200万円を返せと、支店に日参して訴え続けること3週間(家から徒歩1分なので)、ようやくおカネが回収できた。なぜこんなことになったのか、理由はまったく不明。謝罪もいっさいナシ。「数百万円を一気に転送したので日本からのマネーロンダリングを疑われたのではないか」という「識者」のコメントもあったが、英国の銀行間転送で日本からの送金ではなかったので、ハズレ(偉そうに言うなら、少しでも助けてくれればうれしかったのに・・・)。

おかしな電気料金請求書の件。電力ガス会社の事務が特にヒドいことはずっと以前から聞く話で、同じような体験をした日本人のブログ記事もすぐに見つかった(「文句を言うのに疲れました」)。私も、この1ヶ月ほど、あきれた料金請求書に対して電話とメールで文句を言い続けたのだが、とにかく、何をどう説明しても、相手は正真正銘筋金入りのアホバカ怠け者。ガキにもわかる単純な理屈説明も、二階から目薬、猫に小判、ブタに真珠。
この件でさらに消耗したのは、おかしな請求のもともとの原因となる致命的な大ポカ(入居前のメーター値検針がなされていなかった)をやった不動産屋の当事者たちが、謝罪もせずに逃げまくったこと(「おまえのせいだからな」と脅したら、アホが必死で弁解をして、「私なりに追求します」などとのたまっていたが、証拠探しにもまったく協力してくれなかった)。
しかし大学関係者から Citizens Advice という役所のサービスを紹介してもらい、そこへ持ち込んだら、どうやら、解決のめどがついた。役所の担当者に請求書のおかしさを説明したら2分で理解してくれて、その場で、電力会社に電話をしてくれた。Citizens Advice というのはかなり権威のある機関のようで、電話の向こうのアホバカ怠け者の応対がいつもとはまったく違う。で、けっきょく、「請求書を訂正して再送します」という返事が得られた。アホらし。
この件についても、「たいした額じゃないんだから、払ってしまっておしまいにしなさい」というアドバイスをくれた「識者」がいたのだが、そんな問題ではないだろう(無法な輩を許していてはいつまでたっても腐った社会のまま^^。というか、相当数のとくに留学生がダマされて泣き寝入り/気づかずに払いすぎているのでは・・・)。いやはや、まぁ、この国は法治国家ではないのだろうと真剣に疑いはじめていたので、役所が毅然と対応してくれたことにちょっと感動、救われた気にもなった(実は、まだ半信半疑だけれど・・・^^)。

体重6kg減

こちらに来て、体重が6kg減少した(70->64、まだ減り続けている)。今回は、ホトホト、まいっている。

まず、家。
入居初日に鍵をもらって扉を開けようとしたところ、ドアノブが取れた。よく見ると、おそらく数十年前のボロボロのドアノブ。入口のドア付近(家の中)にはナメクジが数匹、彼らの這った痕跡がキラキラと輝いていた。これが、「のろい」のはじまり。洗濯機が動かない(排水口の接続ミス)、7つの暖房機のうち3つが完全に壊れていてあとの4つもきわめて力が弱い。お湯が少ない(一人が10分ほどシャワーを浴びたら一日分のお湯がつきてしまう)、シャワーが不安定(やけどするような熱湯か、氷のような冷水しか出ない)、テレビの信号を受信していない(アンテナは屋上にあるのに)等々、きわめつけは、町じゅう一帯の一時的な停電で、ウチだけずっと数日間の停電(停電の影響で古い電力メータや内蔵時計が壊れたらしい^^)。
まぁ、問題は指摘して解決すればよい。しかし、ひとつひとつの解決プロセスがどうにもトロくて・・・。ある問題について、私(テナント)が不動産屋に事情を説明→不動産屋が実地調査で確認して大家に連絡→カネを出したくない大家がのらりくらりと言い逃れる→ようやく大家が覚悟をきめて、業者(コントラクタ)に修理の依頼→大方の業者は最短でも一週間、平均で二週間は待たせる、という感じ。入居後一ヶ月をすぎてもまだ、こわれた暖房機の取り替えについては、業者との折衝が明日からはじまるという状況(テナント=私が直接に業者と交渉するなんてありえないはずの話だが・・・おかげで、どぎついなまりの田舎英語にも少しは慣れてきた^^)。
この先、冬場には水道管破裂の災厄が待っている。この家なら起こりうる、今回のこの不運続きなら起こってもおかしくないと、悲観している。

それから、銀行。
バークレイズ銀行に20年前につくった口座があるのだが(だから、これで満足しておればよかったのに)、当座口座をもうひとつ作ろうとした。バークレイズ銀行、ロイズ銀行、サンタンダー銀行の三者に確認したところ、ロイズがいちばん早く作ってもらえそうだったので、ロイズを選んだ。たしかに迅速でその日のうちに30分程度で口座を作ってくれて、その場で直ちにオンライン/モバイル・バンキングもできるようになった。それで・・・この口座は使えるわ〜と思い、おおきなおカネ(200万円弱)をこの新しい口座に送金した。ところが・・・200万円弱の送金が完了した直後に、ロイズ本社が私の口座を凍結してしまった。理由がよくわからないのだが、「英国内で働いていない者は当座口座は持てない、貯蓄口座なら持てる」というもの。私は英国内で働いているし英国の税金も払っているのに・・・(給料は日本からもらっているけれど)。預金口座が凍結されるというはじめての体験。自分のお金が引き出せない、わけのわからない不条理な言いがかりによって。。
これもいまだに解決を見ない。自分のお金をどうやって取り戻せばよいのかもよくわからない。ちなみに、その後、サンタンダーズ銀行でなんの問題もなく当座口座は作れたのだが、入金するおカネがない(ロイズにとられてしまった状況)。

きわめつけのアホが電力会社。
こちらは、夜と昼で電力料金が異なるシステムになっていて(もちろん夜のほうが安い)、電力メータが昼用と夜用と、ふたつある。で、このへん一帯を牛耳っている、E-onというアホな電力会社の担当者は、このメータの読み方を知らない。昼の使用量と夜の使用量を逆に読み違えた請求書を送ってくる(もちろんとてつもない高額の請求)。こちらとしては、最初は丁寧に、「まちがっているから直してね」と電話をしメールもしていたのだが・・・何度指摘しても、同じ間違いを繰り返す。3度目からは、「おまえの計算は間違い、正解は以下のようだから訂正しなさい」と前置きしたメールを繰り返し送り続けている。
こちらには証拠もあるので(停電のあとに電力メータが新品交換されたので、工事業者=第三者のメータ記録が残っている)、間違った請求書には一円(1ペニー)も支払うつもりはない。間違いを指摘しつづけるのみ・・・とは思うのだが・・・コイツら、ほんとにほんとのアホだから、電気を止めたりする危険性もあるだろう。意地をはるより、数十ポンドくらいの無駄金ならくれてやるのも得策かと思いはじめている。

以上の三件ともに、サギにあったような感覚。次から次に悪事がふりかかってくるのは、なにかのバチがあたったのだろうな。

まぁしかし、バッキンガム大学の人々はみな優しく、(さいきん通いはじめた)オックスフォードの人たちも優しい。ボドリアン図書館に13年前の利用記録が残っていて、今回は無料で利用証がもらえた(WiFi使い放題もかなり便利、数百年の歴史ある閲覧席でMoocsのPython講座を楽しむ等)。受付(Admission)で I have nothing to do with Oxford uni.(オックスフォード大学とは何の関係もない者ですが・・・)と挨拶したら、けっこう受けた。とはいえ、13年前にはいくつかのセミナーによく通ったものだった。社会科学館はとくに懐かしいが、立ち寄って中に入ってみると、なにか無性に虚しい気持ちになった。世界中から集まった(いかにも頭の良さそうな)若者たち、集まり散じて人は変われど、年老いた醜い私だけが同じ立ち位置に・・・^^。

飲み物

以前に、酒豪で知られる女優の山村紅葉(同大学同学部に同時期に在籍)が、「かけつけビール2リットルからはじめる」と語るのを聞いて、同じようなバカがいるものだと感心したものだったが、寄る年波には勝てず、最近は酒量も徐々に減りつつある。こちらに来てからはアルコール摂取量200g/週以下の低調(というか、健康的で理想的)なペースが続いている。
実は、こちらに来てから塩分も糖分も脂肪もたっぷりのイングリッシュ・ブレックファーストを毎日食べ続けたせいか、左の腎臓が痛み始めていて、ちょっと心配なことも・・・。どうやら、アカデミック・ビジターは1年以上の長期滞在でもNHS(国民健康保険)の恩恵にあずかれない(どころか、通常の150%の自己負担?)ように制度が変更されたようで、痛みがひどくなったら、日本に飛んで帰るつもり(もともと、欧米の国民健康保険などアテにしておらず、20年前にも家族の抜歯1本に保険外で40万円支払った記憶がある)。

それでも、こちらでの日々の暮らしに、ビールは欠かせない^^。

マンチェスタに本拠をおくボディントン醸造 Boddingtons Brewery 社の主力商品(写真では黄色の440ml缶)。The cream of Manchester と賞され、地元ではボディBoddyの愛称で呼ばれる。アルコール度数は3.5%と低く、とてもスムースで飲みやすいビール。20年前にはじめて訪れた英国(というか、はじめての海外旅行)で、これを最初に飲ってしまったおかげで、以後20年、これ以上に美味いリアル・エールに出会ったことがない(系統が違うが、瓶詰めの冷えたビールとしては New Castle Brown Ale 通称ニューキーが好きだ)。
イングランド南部での有名ブランドはロンドン・プライドやジョン・スミス、IPAになるようだが、この10年ほどでイングランド人の嗜好が変わったのだろうか、パブやレストランで観察するかぎり、地元産のエールを飲まずに、欧州の他の国のラガーを飲む人が多い印象。大きなパブなどでもエールがヌルすぎて、ちょっと不満に思うことがある(キンキンに冷やすものではないのだが、本来は地下蔵に樽を設置してそこからくみ上げるので、相応に冷えているはずなんだけど・・・)。
バッキンガムの小さなスーパー(Waitrose)には、かならず、アサヒ・スーパードライがある(「チンタオ」と並んでの陳列)。イギリス国内で生産されているようで、ラベルには「東京本社の監督のもとに(生産)」とある。さらに、「AsahiはAa-Sah-Heeと発音し、昇る太陽を意味します。日本でナンバーワンのプレミアム・ビールです」の説明。日本で売られているものよりちょっと甘いかなという感じもあるが、写真は660mlの大瓶で、価格は2ポンド(今日のレートでは 296円)。
私の毎日に欠かせない炭酸水ペリエ(「フランスの誇り」)はペットボトルが見当たらず、ボトルで調達。

今回は、借家の件で、ちょっとあくどい?家主と不動産屋にひっかかってしまった感じ。これまで二度の渡英ではそんなことはまったくなかったので、今回も楽観していたのだけれど・・・入居後のゴタゴタが一週間たってもおさまらない(条件が違いすぎる、洗濯機やら暖房機やら壊れているものだらけで、アンテナはあるのにテレビの信号も入らない)。成り行きによっては、こちらの大学の専門部局にも助けを求めて、チャブ台をひっくり返さねばならないと思うので、住所が未だに定まらないのだ(自宅に固定回線つまりインターネット常時接続契約をすることもできない^^)。不動産屋の明るい女性事務員が足繁く家の様子を見にきてくれてファーストネームで呼びあえるほどに親しくなったことが、唯一の救いか。
そういえば、隣の奥さんも、喫煙者ながら、かなり美しい。正直に言うと、イギリス人女性の99%は「女」と認識できないが、彼女は美しいと思った(過去には、ナターシャ・カプリンスキーのみが例外。おそらく、イギリス人女性にすれば、私のような日本人男性は「男」とは認識できないのだろうけれど)。ちなみに、家族は日本に一時帰国中^^。

購買力平価

キンキンに冷えたアサヒ・スーパードライが恋しくなってきた。と思いきや、田舎町(バッキンガム)の小さなスーパーに、スーパードライの大瓶(633ml)が置いてあった。しかも、2ポンド=300円だから日本よりかなり安い。

中華料理屋で “A pint of bitter” と注文したら、しかめ面をして “We don’t have bitter, lager only” と言われたので、”What kind of lager?” と聞いたら “チンタオ” と誇らしげな返答。中華料理屋等の「民度」はまだまだ低いようだ。

12年前に借りた家は月625ポンドだった。いま交渉中の家は月795ポンド。住宅価格は上がっているが、円/ポンドレートが200円から150円に下がった(円高)ので、結局、円ベースでは変化なし(今のほうがすこし安いくらい)。

12年前は、商品の値段(ポンド)を2倍して100をかければ円換算できた。いまは、150倍しなければならないので暗算がちょっとしんどい。

まだ、こちらに来てから10日ほど。この国はまさに Merry England 道ですれ違うだけで見知らぬ者どおしが会釈しあい微笑みあう。すでにいろんな人と語り、笑いあった。そして、すでにもう、一年先のことを想像して、憂鬱な気持ちになっている。一年先には日本に帰国せねばならない。この国をあとにする寂しさと、達成感の乏しさ。今回はせめて後者を極小にして日本に帰国したい。

ローラ、ダイアン、玉置浩二

12年前にこの地バッキンガムでお世話になったローカル(地元の人)。ローラは不動産屋の女主人、ダイアンは英国空軍向けの食堂や宿舎の経営者。いずれも私より一回りは年上。
まず先週金曜日にオックスフォードのダイアン宅を訪ねてみた。実はこの邸宅、10年ほど前に売りに出されているのをネットで偶然に発見していたのだけれど、案の定、持ち主住人は違う人になっていた。前の住人の消息をご存知ならば教えてもらおうと、庭に入ってドアをノックしようとしたが、同行者に止められた。ひょんなことから知り合いになり、この邸宅にお邪魔してはいろんなことを話した(話に付き合ってくれた)人。入国時に1200ポンドで購入したVWの中古車を、帰国前に1000ポンドで買い上げてくれた人。
そして今日、ローラの不動産屋を訪ねてみた。年かっこうの近そうな女性がいたので、借家を探していると話しかけ(店の雰囲気がまったく変わっていて借家はもはや扱っていないことは明らかだったけれど)、「あなたは13年前にこの街で私に家を紹介してくれたローラですか?」とたずねてみた。即座に「違う」と答えが返ってきたが、「たしかにその頃の経営者はローラという人で、女だけで店をきりもりしていたと聞いている、そう、あなたは彼女たちを知っているのね」。こちらがこわしたシャワーやらベッドやらの修復を全部家主に負担させてくれて、敷金はもちろん全額返済。帰国直前に最後にかわした会話を覚えている。「今度はいつ来るの?」「もう二度とないです」。

海外に出ると、なぜか(ただちに)、日本の楽曲をやたらに聞くようになる。20年前はスピッツ「楓」(ボクのままでどこまで届くだろう)だったが、今回は(なぜか)玉置浩二なのだ^^。

メロディー
男はつらいよ

英国到着

17日朝(日本時間)に関空から出国、トランジットの香港を経て、同日20:30(英国時間)に、12年ぶりにヒースローに降りたつ。

12年前と同じキャセイパシフィックのエコノミークラス(早期予約の格安チケット)だったが、トランジットの香港国際空港はまったく様変わりしているように思えた。
以前にこの空港内でコーヒーを飲んだときには、Bill 勘定書もなくて、うさんくさい中年男の定員が(日本語で)「コレ、千円よ千円」と請求してきた記憶があるが、いまや店員はスマートな制服組ばかりで全員が流ちょうな英語で白人に応対している。逆に、キャセイの機内でもそうだったが、日本語はほとんど通じなくなってきたようだった(すでに日本人は「上客」ではないということだろう^^)。Bill には、香港ドル・米ドル・円・ユーロなどいろんな通貨での勘定が記載されていて、外貨で払うと香港ドルでおつりをくれる(ただ、こういうときには、「釣りはいらない」keep the change と言ってカッコよく立ち去るのがマナー^^)。通路を闊歩する女性が一様に細身で美しい。ぶしつけな言い方だが、香港系(中華系?)は、日本系に近いように思う。アジア系の女性を見かけたら、たとえば韓国系はなんとなく分かるけれど、中国人か日本人かは外見だけではわからないと思う。空港内の広告板に若い女性の巨大な顔写真、愛くるしさに見とれてしまった(日本人の女優かと見間違えた)。

ロンドンから鉄道を乗り継いで、目的の在留地(バッキンガム州)へ。受け入れてくれた旧知の先生の温かい歓迎に心が震える(「一番」と大きく書かれたTシャツと、キティちゃんのメモ用紙を土産に持参した)。12年前ももちろん歓迎してくださったのだが、12年前と違っていたのは(私の英語が少しはマシになったということだろうか)、英国をめぐる最近の二大トピック(Brexitとスコットランド独立)でいきなり話が盛り上がったこと^^。

日本から、MacBookProを2台、iPhoneを2台、iPadを1台持参したが、iPhoneとiPadに,英国の新興業者(three.co.uk, ロゴは数字の 3)の SIM カードを挿して、問題なくネットにつながっている(田舎なのでときどき 3G もしくは不通となるけれど・・・^^)。テザリングもできるので(日本のネットでは「できない」という噂だったが)、MacBookProの接続も快適。ホテル内ではもちろんWiFiで接続しているのだが、ロンドンはともかく、バッキンガムのホテルでもWiFi完備にはちょっと驚いた(しかも相応の高速で、こちらに来てから、iOS11へのアップデート、仮想windows10マシンのアップデートをした^^)。
同行の家族用には、こちらで HUAWEI の格安アンドロイド機(130ポンド=20000円)を購入して、やはり three の SIM カードを挿している(このデバイスについては初期設定にかなり苦しんだが、なんのことはない、タイミング悪く three 側の受入サーバがダウンしていただけだったもよう^^)。格安アンドロイド機、なかなか好調。
最寄りの都市(Milton Keynes や Aylesbury)のショッピングモールには、かつての「新興」にして現在の「王者」O2 と、現在の「新興」three が店舗を並べて競っている。O2 が確立したビジネス・モデル(”top-up”, 携帯料金のプリペイド補充)に12年前にはお世話になったが、日本からやってきて数日の私の目にも明らかなように、価格競争では three の圧倒的勝利といったところだろうか。いまや top-up という用語さえ three の専売特許になりつつあるような印象すら持ってしまう。

正直に言うと(諸般の事情により)今回の英国行きは気が重かったのだけれど、バスの車窓から見る広大な草原、一面みどり、一面黄色の風景に、おもわず涙腺がゆるんだ。多くの日本人訪問者が言うところの「心が洗われる」(心の憂さがいっときでも晴れる)というヤツか。心して、課題の達成に邁進したい。

いましばらくホテル住まいにて、借家を探す(今回は慎重にいきたいのだが・・・)。ホテルの朝食(イングリッシュ・ブレックファースト)も、12年ぶりのせいか、とても美味しい(日本出国前はB級食堂・居酒屋での外食が多かったせいかも)。
この数日間ですでに飲んだビール(エール)は、ロンドン・プライド、IPA、ジョン・スミス。一番の好み(ボディントン「マンチェスタ・クリーム」)は、ロンドンやこのあたりではやはり飲めないようだ。

偏差値のミステリー?

かつて、「ポン・キン・カン」という言葉があった。「日本大学・近畿大学・関西大学」の略。しかし、今や、関西大学は「カン・カン・ドー・リツ」の一角を担う「私学の雄」となった(かく言う我が家も、私を除いて、カンペキな関大閥である)。要するに、昔は偏差値の低かった学校が今やとびきりの「高偏差値校」になっているとか、「カン・カン・ドー・リツ」は昔に比べてずいぶん偏差値が上がった(難しくなった?)というようなハナシ。

しかし、よくよく考えれば(考えなくとも)わかることだが、18歳人口はどんどん減少しているのだから、大学はどんどん入り易くなっている。「カン・カン・ドー・リツ」あたりにしても、昔に比べると学生のほんとうの学力、「地頭」(じあたま)とでもいうか「実力」というか、そういうものは、低下の一途をたどっているはずである。それにもかかわらず、なぜ「カン・カン・ドー・リツ」の名目偏差値は上昇しているのだろうか?

この「ミステリー」を解く鍵は、大学進学率の上昇にあるのだろう。
18歳人口が減少しているにもかかわらず、各大学の定員数は変わらない。だから、東京大学を筆頭にすべての大学の入学競争は緩和されて、入り易くなっている。それなのに、各大学の偏差値が上昇しているのは、大学進学率が上昇して、大学入学者全体の平均学力がどんどん低下しているからであろう。世間に公表される(名目上の)「偏差値」とは、あくまで、ある年の大学入学者たちのあいだでだけ測定された相対的な学力指標であることに注意すべきである。

ということで、さいきん、そういう分析をするためのモデルを考えている(こういう分野はトーシロなのでトンでもない勘違いがあるのかもしれないけれど、先行研究のようなものも見当たらないし・・・というか、まだ真剣に先行研究を探す段階でもないので^^)。

ある個人の実力(地頭、時代不変のいわば「実偏差値」)の尺度を a として、これがある確率分布にしたがうとする。この分布関数の逆関数を φ としよう。18歳人口を N そのうち大学に進学する者の数を R とすると、大学進学率は R/N 。日本全国の大学を、No1の東京大学、No2の京都大学等々と入りにくい(難しい)順に並べて、それぞれの入学定員を累積したものを C(k) とする。C(1) は東京大学の入学定員数、C(2) は東京大学と京都大学の入学定員数の合計、C(k) は東大から k 番目に難しい大学までの入学定員数の合計となる。受験生は実偏差値の順に上位校へ進学していくものとして、簡単化のために多少の例外は無視する。
これらの仮定のもとで・・・

ある年に日本全国で大学に進学した者のうち最低の地頭を持つ(いちばんアホな)者の地頭の程度は φ(1-R/N) 、日本で k 番目にむずかしい大学に入学した者たちの地頭の程度は φ(1-C(k-1)/N) から φ(1-C(k)/N) のあいだにおさまり、k 番目にむずかしい大学の「実偏差値」は φ(1-C(k)/N) となる。

容易にわかるとおり(φは単調増加関数だから)、各大学が定員数を維持して(C(k)は不変で)、18歳人口 N が減少すると、各大学の実偏差値 φ(1-C(k)/N) は低下する。東大も京大も昔より入り易くなり、入学者の実学力(の平均)は低下する。

しかし、世間で公表される「名目の偏差値」はそうはならない。名目の「偏差値」H は、その年の大学入学者全員の学力の平均と分散を基準にして計算されるからである。日本で k 番目にむずかしい大学の「名目偏差値」 H(k) は、次のように算定されているはず(以下、E[ | ] は条件付き期待値計算のオペレータ)。

H(k) = { φ(1-C(k)/N) – m }/s * 10 + 50
ここに
m = E[ a | a > φ(1-R/N) ], s2 = E[ (a-m)2 | a > φ(1-R/N) ]

18歳人口 N が減少すると、実偏差値 φ(1-C(k)/N) は低下(入学者のほんとうの実力は低下)するが、同時に日本では大学進学率 R/N が上昇してきたから、日本全体の大学入学者の平均学力 m も減少し(標準偏差 s は上昇するが)、相対的な名目偏差値 H(k) は(上位校では)上昇してきた。

というようなモデルをいま考えていて、数量ベースの実証ができないものかと思うのだけれど・・・

好みの銭湯

銭湯は大好き。あちこちの銭湯を渡り歩いているが、拙宅から歩いて(走って/自転車で)行ける範囲内で、好みの銭湯は以下のようだ。

豊中市庄内の「五色」(夢の公衆浴場・五色のWebサイト)。「日本一」を自称する巨大な銭湯、広さはほんとうに日本一。庄内というと、拙宅からは、淀川と神崎川を越えて8kmほどの距離。格好のジョギングコース^^ではあるのだが、仕事終わりの深夜では帰路(湯上がり後)の交通機関が無いため、自転車で行く。

阪神尼崎センタープール前「みずきの湯」。低温炭酸泉と、強力なジャグジーで肩こり(持病の頸椎ヘルニア)を癒やせる。阪神尼崎には「戎湯」という老舗もあり、ここも良い(尼崎の人情銭湯「築地戎湯」)。拙宅から尼崎まではやはり8kmほど。排気ガスがすごいのでジョギングには向かないが、車の少ない日曜の朝に国道43号線を自転車で爆走すると気分爽快。

下にも記した「新世界ラジウム温泉」。新世界というと「スパ・ワールド」が有名だが、料金が高いし、好みではない。銭湯の風情を楽しめるのは、こちら。休みの日に通天閣までジョギングしたあとにここで汗を流す(先に記したとおり)。また、新今宮駅は通勤経路でもあり、帰路にときどき、立ち寄ることもある。

夏休み前半のいろいろ

院生の修論指導のために、日中産連(「2007年日中国際産業連関表」)分析のためのRスクリプトを準備した。日中各産業の特性比較などをやったあとに、中国経済の減速と構造変化が日本経済にどう影響するかを算定してみるのが目標。しかし・・・使うコマンドを10個ほどにしぼり相当に丁寧な資料を作成した(つもりだった)のだが、2講時(3時間)×3回ほどの集中セミナーで授業(つまり、業を授けることが)可能という目論見は、まったくもって、的外れだった。参加者(総数2名)は R プログラムの説明にまったく反応がなく、昼休憩をはさんで2時間をすぎたあたりから受講者の1人(総数2名中の1名)が、講師(私)の目前で爆睡に入ってしまった(笑)。休み返上の特訓自主セミナーなどと、ちょっと浮かれていた自分(の見通しの甘さ)を猛省。

盆休みは、(秋からの英国滞在に備えて)自分まわりのことに180度旋回。とりあえず R/Stan や TensorFlow/Keras 等々、向こうに着いたらゆっくり眺めてみようと思っている技術書(こういうのはやはり日本語で日本人が書いたものがよいのです、笑)や、向こうで共同研究できればよいと思っている日本の産業政策や国際競争力の研究書なども含めて、けっきょく日本語の本を30冊ほど自炊して、Dropboxへアップロードした。

最近のマイブーム。健康面では、腹筋を鍛えるプランク運動(シックス・パックをめざす^^)と、自宅から新世界まで大阪市内8kmほどのジョギング/速歩き(源兵衛渡→中央図書館→湊町→宗右衛門町→千日前→黒門市場→恵美須町)。約1時間の行程で、ゴールは通天閣。新世界温泉で汗を流し、環状線で自宅に戻ってくる。

食べ物では、あちこちの京都王将(「餃子の王将」)を食べ歩き。少し前からはじまったポイントシステムで、漆黒の会員カードももちろん既に入手(常時 5%割引^^)。ここまでのところの No.1 店舗は、やはり地元JR野田駅の玉川店。この店はもう30年も続いていてコアの店員も変わらないのだが、(元バイク族リーダとおぼしき)店主のこだわりが素晴らしい。スーパードライ大瓶633mlが、いつも、ほんとうに「キンキンに」冷えている(氷を大量に使って特別な冷やし方をしている)。英国には美味いリアルエールが目白押しとはいえ、涼しい英国でも、この店の「瓶ビール」だけは絶対に恋しくなるだろう^^。
なお、京都王将といえば四条大宮の第一号店だが、実は入ったことがない。あそこ(四条大宮交差点)に立つと、どうしても行きたくなる店が他にあるから(京都一うまい京一ラーメン)。